Illustrator

Illustrator: 画像をトレースして、ベクターのアートワークにしたい

バージョン: Adobe Illustrator 2020

画像をトレースして、ベクターで加工したい時に便利なイメージトレースをご紹介します。

シャボテン
シャボテン
上の画像みたいに、手書きイラストをトレースするのが楽しい!

準 備

画像サイズを確認

元の画像が超高解像度(600ppiなど)の場合は、Photoshopか、Illustratorのオブジェクト >ラスタライズで、解像度を下げておきましょう。
高解像度の写真は、レンダリングに恐ろしく時間がかかります。

シャボテン
シャボテン
150ppiくらいで十分です

Illustratorで新規ドキュメントを作成して画像を配置

画像を直接Illustratorで開くのではなく、Illustratorで新規ドキュメントを作成してから、そこに画像を配置するのがオススメ。

画像から直接イラレを開いてしまうと、なぜかスウォッチパネルのカラーが全てなくなってしまいます。

トレースしたい箇所を切り取る

画像を配置したら、コントロールバーの「画像の切り抜き」から、トレース箇所のみ切り出します。

シャボテン
シャボテン
コントロールバーが表示されていなかったら、ウィンドウ>コントロールで表示できます

① 高解像度すぎる画像は画質を落としてから使う
② Illustratorで新規ドキュメントを作成して、画像を配置する
(直接画像を開かない)

白黒にトレース

白黒でトレースするとして、手順を追って見ていきたいと思います。

コントロールバーの「画像トレース」をクリックすると、レンダリングが始まり、トレース結果が表示されます。

コントロールバーの「画像トレースパネル」をクリックして、トレースを調整しましょう。

主な設定を簡単に解説します。

  • カラーモード: 白黒
  • しきい値:
  • パス: 細かさ
  • ノイズ: 例えば紙の手書きイラストをスキャンしたような場合は、ノイズを高めると、余計にスキャンされたゴミなどを消せます
  • オプション: ホワイトを無視にチェックすると、白い部分が無視されるので便利
シャボテン
シャボテン
「ホワイトを無視」にチェックをつけると、トレース後に白い背景を削除する手間が省けます

ウィンドウ左下の「プレビュー」にチェックをつけておくと、結果を見ながら調整できますので、試してみてください。

設定の調整が終わったら、再びコントロールバーに戻り、「拡張」をクリックすると、トレースを実行できます。

シャボテン
シャボテン
画像トレースパネルに拡張ボタンがあれば便利なのに…

トラブルシューティング: トレース後に色がつけられない

「白黒」モードでトレースした後に配色しようとすると、色がつかない場合があります。

カラーモードがグレースケールになっているせいなので、ウィンドウ>カラーを開き、右上のプルダウンから「CMYK」や「RGB」に設定してみてください。

カラーのトレース

画像トレースパネルの「カラーモード」を「カラー」に変更することで、色を維持したままベクター化することもできます。

カラーの場合は、「パレット」で配色をコントロールできます。

  • 自動: ベストな配色を自動で決めてくれる
  • 限定: 2〜20色に限定される。きれいにしつつ一部をフラットな感じでトレースされる。
  • フル階調: 一番元画像に近い形の配色で細かくトレースされる。
  • ドキュメントカラー: スウォッチに登録してあるグループの色でレンダリングできる
シャボテン
シャボテン
例えば、決まったカラーパレットで再配色することが決まってれば、最初からドキュメントカラーでトレースすると早いです

いかがでしたか?
紙やタイルなどをトレースしても、面白いベクター素材になります。

シャボテン
シャボテン
Adobe captureというAdobeのアプリでも、手軽に写真や実物をトレースしてベクター化できます