画像をトレースして、ベクターで加工したい時に便利なイメージトレースをご紹介します。
準 備
画像サイズを確認
元の画像が超高解像度(600ppiなど)の場合は、Photoshopか、Illustratorのオブジェクト >ラスタライズで、解像度を下げておきましょう。
高解像度の写真は、レンダリングに恐ろしく時間がかかります。
Illustratorで新規ドキュメントを作成して画像を配置
画像を直接Illustratorで開くのではなく、Illustratorで新規ドキュメントを作成してから、そこに画像を配置するのがオススメ。
画像から直接イラレを開いてしまうと、なぜかスウォッチパネルのカラーが全てなくなってしまいます。
トレースしたい箇所を切り取る
画像を配置したら、コントロールバーの「画像の切り抜き」から、トレース箇所のみ切り出します。



① 高解像度すぎる画像は画質を落としてから使う
② Illustratorで新規ドキュメントを作成して、画像を配置する
(直接画像を開かない)
白黒にトレース
白黒でトレースするとして、手順を追って見ていきたいと思います。

コントロールバーの「画像トレース」をクリックすると、レンダリングが始まり、トレース結果が表示されます。

コントロールバーの「画像トレースパネル」をクリックして、トレースを調整しましょう。

主な設定を簡単に解説します。
- カラーモード: 白黒
- しきい値:
- パス: 細かさ
- ノイズ: 例えば紙の手書きイラストをスキャンしたような場合は、ノイズを高めると、余計にスキャンされたゴミなどを消せます
- オプション: ホワイトを無視にチェックすると、白い部分が無視されるので便利
ウィンドウ左下の「プレビュー」にチェックをつけておくと、結果を見ながら調整できますので、試してみてください。
設定の調整が終わったら、再びコントロールバーに戻り、「拡張」をクリックすると、トレースを実行できます。

トラブルシューティング: トレース後に色がつけられない
「白黒」モードでトレースした後に配色しようとすると、色がつかない場合があります。
カラーモードがグレースケールになっているせいなので、ウィンドウ>カラーを開き、右上のプルダウンから「CMYK」や「RGB」に設定してみてください。
カラーのトレース
画像トレースパネルの「カラーモード」を「カラー」に変更することで、色を維持したままベクター化することもできます。

カラーの場合は、「パレット」で配色をコントロールできます。

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自動: ベストな配色を自動で決めてくれる
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限定: 2〜20色に限定される。きれいにしつつ一部をフラットな感じでトレースされる。
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フル階調: 一番元画像に近い形の配色で細かくトレースされる。
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ドキュメントカラー: スウォッチに登録してあるグループの色でレンダリングできる
いかがでしたか?
紙やタイルなどをトレースしても、面白いベクター素材になります。